よく解る!抗真菌薬のメカニズム

抗真菌薬はカビや酵母といった真菌類の感染によって現れた病気を治療するために用いられる医薬品で、ほとんどの薬は真菌の育成を阻害することで殺菌的な作用を示します。
真菌はウイルスや細菌といった菌種のひとつで、病原体のひとつに数えられています。
真菌による病気は抗真菌薬で治療できますが、ウイルスや細菌は別種の病原体となるため、治療するには抗ウイルス薬や抗生物質などが必要となります。
真菌は自身を守るために、コレステロールの働きに似た細胞膜となるエルゴステロールを生合成しますが、このエルゴステロールは動物には見られない細胞膜であり、真菌のみに存在しているとされます。
そのため、抗真菌薬ではこの細胞膜であるエルゴステロールに直接作用するか、生合成の過程における酵素を阻害することで、真菌の育成の抑制または阻害することで殺菌します。

抗真菌薬ではアゾール系やポリエン系などと呼ばれる系統がありますが、これが真菌のエルゴステロールにかかる作用機序の違いによって分けられます。
アゾール系はラノステロールをエルゴステロールに変換する際に関わるチトクロムP450に結合して阻害することで、真菌がエルゴステロールを合成できずに死滅します。
ポリエン系では真菌の細胞膜を構成する物質のエルゴステロールに直接結合して、細胞膜に穴をあけることで破壊します。
その他にも系統は複数存在し、作用機序も異なってきますが、人のコレステロールと区別できるのがエルゴステロールのみであることから、エルゴステロールの作用に関わるものとなります。
抗真菌薬は外用薬と内服薬が存在しており、水虫の治療に使用する塗り薬である外用薬は、近くのドラッグストアなどでも市販されています。

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